コラム
■社長が元氣になれば会社は良くなる

もらった事をしらない贈与?

  
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                   「もらった事をしらない贈与?」





いつもお世話になりありがとうございます。

鳩山由紀夫首相の偽装献金問題で実母からの資金提供は2002年〜2008年まで

総額11億7000万円にのぼります。

通常、贈与税はみなさんご承知のとおり、贈与を受けた人(受贈者)が毎年1月1日

〜12月31日までに贈与を受けた金額の合計額が110万円(基礎控除)を超える

場合には翌年2月1日〜3月15日までの間に贈与税の申告及び納付をする必要があ

ります。

新聞報道によりますと鳩山首相は2002年〜2008年までの申告及び納税(5億

7500万円)を昨年12月に済まし、今回の贈与について仮装・隠ぺいがない場合、

2002年分と2003年分は時効が成立しているので税務当局が精査し最終的に仮装・

隠ぺいがないと認定すれば2002年分と2003年分に対する贈与税1億3900万

円は返還される見通しとのことです。(2009年12月29日・日本経済新聞)

ここで税の専門家として疑問があります。受贈者がもらったことを知らなかった場合、

贈与は成立するのか???

これは税法の問題ではありません。

贈与の成立時期は「あげます」「もらいます」の双方の意思確認があった時点です。
                              (民法549条)

鳩山総理の答弁では、母から資金提供を受けていることを知らなかったと言明されて

います。

従って、「あげます」「もらいます」の意思確認がされていません。

そうすると資金提供がされた時点では贈与が成立していなかったことになります。

鳩山首相が資金提供があったことを知った時(2009年12月)に贈与が成立したと

考えることもできます。

この場合2002年〜2009年の実母から鳩山首相への資金提供額の総額が2009年

の贈与として2010年2月1日〜3月15日までに申告及び納税をする必要があります。

当然2002年及び2003年に資金提供された分については時効の成立はありません。

いずれにしても今後、課税当局がどのような判断をするのか注目されています。


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税理士 小原 健嗣
税理士 小原 健嗣
【著者プロフィール】
本名:小原健嗣
職業:税理士法人 SBCパートナーズ 取締役税理士
在住:名古屋
1963年山口県出身山口県立安下庄高等学校・岡山商科大学を経て大手商社へ入社。
商社時代の経験を生かし会計から経営者を元氣にする税理士の道を目指す。
2001年大阪で最も元氣のある税理士法人SBCパートナーズ入社。税理士として活躍する傍ら医業経営コンサルタントを習得。
2006年同社取締役に就任。
現在同社は100社以上の医業経営コンサルティングを行う。
ホームページは http://www.c-sbc.co.jp
お問い合わせは kohara@c-sbc.co.jp
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